【ご挨拶】

院長 椙村 春彦

 杏雲堂病院は、1882年6月1日に佐々木東洋が神田駿河台に杏雲堂醫院を開院したことに始まり、本年6月には創立143周年を迎えます。私は、昨年6月に歴史と伝統を誇る佐々木研究所附属杏雲堂病院の第19代病院長に就任いたしました椙村春彦です。
 当院は、初代佐々木東洋が提唱した「医学の進歩に寄与し、医業をもって社会に貢献する」という理念を基盤に、医師はもちろん、看護師、リハビリテーションスタッフ、薬剤師など、各分野の専門資格を有する医療スタッフを揃え、質の高い医療の提供に努めています。さらに、病院と研究所との緊密な連携を通じて、最新の医学的知見を積み重ねることを目指しています。
 杏雲堂病院では、全職員が「患者ファースト」を実践し、多様な疾患を有する患者様一人ひとりのお話に耳を傾け、個別のニーズに応じた最適な診療・治療の提供に努めています。また、感染対策及び医療安全の確保にも厳格に取り組んでいます。
 私たちの目標は、患者様とそのご家族に「この病院を選んで良かった」と安心していただけることです。そのために、これまでの「レディスセンター」に加え、新たに「がん診療センター」、「総合診療 内科センター」、「総合診療 外科センター」を設立しました。これにより、関連する診療科がより緊密に連携し、患者様に対して一層効果的な治療を提供できると考えております。
 当院の特徴は、中規模病院ならではの柔軟で効率的な診療体制にあります。細分化された診療科ごとの対応にとどまらず、必要に応じて科を超えて連携し、医療スタッフがチームとなって、迅速かつ的確に検査や診断、治療方針の決定を行います。このようなセンター設立によるチーム医療の強化が、患者様にとってのメリットになると確信しています。
 また、患者様がアットホームな環境で回復に向けて入院治療やリハビリテーションを受けられるよう、努力を続けています。退院後も、地域のホームドクターとして継続的なサポートを提供できるよう心がけています。
 今後は、地域医療のニーズに一層応えるため、近隣の大学病院や地域の中核病院、診療所との連携を強化し、地域社会への貢献を最大限に高めるために、最善を尽くしてまいります。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
2025年4月1日