杏雲堂病院からのお知らせ

PDTに関する坂本顧問らの臨床研究の論文が国際誌に報告されました

当院婦人科で行っているPDTに関する臨床研究の論文(筆頭著者:坂本顧問)が国際誌Photodiagnosis and Photodynamic Therapyに報告されました。オープンアクセスなので、論文を閲覧できます。ご覧ください。 
 
【論文タイトル】 
Phase I/II clinical study of next-generation photodynamic therapy (L-PDT) using talaporfin sodium (Laserphyrin®) for cervical intraepithelial neoplasia: Efficacy, safety, and fertility preservation 
(タラポルフィンナトリウム(レーザーフィリン®)を用いた子宮頸部上皮内腫瘍に対する次世代光線力学療法(L-PDT)の第I/II相臨床試験:有効性、安全性、妊孕性温存) 
 
【概要】 
背景:Photofrin®を用いたPDT(P-PDT)は、1989年以来、900例を超える婦人科腫瘍症例に適用され、優れた有効性と妊孕性温存効果が実証されています。しかしながら、治療後の光過敏症のため、CINおよび子宮頸癌に対する臨床応用は限定的でした。本研究は、子宮頸部円錐切除術に代わる安全で効果的かつ妊孕性温存可能な治療法を確立することを目的としました。 
 
方法:光過敏症を克服するため、タラポルフィンナトリウム(Laserphyrin®)とダイオードレーザーを用いたL-PDTの安全性、有効性、腫瘍制御、および妊孕性アウトカムを評価する前向き第I/II相臨床試験を実施しました。生検でCIN2~3と確認された女性43名が登録されました。第I相試験では至適光量(50、75、または100 J/cm²)を決定し、第II相試験では100 J/cm²における有効性と安全性を評価した。タラポルフィンナトリウム(40 mg/m²)は、コルポスコピーガイド下でレーザー照射の4時間前に静脈内投与された。 
 
結果:治療後3ヵ月で95%(95% CI: 89.1–100%)、6ヵ月で98%(95% CI: 93.2–100%)の完全奏効(CR)が達成された。治療前に検出された高リスク型ヒトパピローマウイルスの消失率は、3ヵ月で92.5%、12ヵ月で95%であった。有害事象は軽度かつ一過性で、腹痛や微熱などであった。CRを達成した患者において、中央値66.4ヵ月の追跡期間中、再発は1例も認められなかった。妊娠を希望する女性のうち、妊娠率は74%(31例中23例)、生児率は79%(34例中27例)、早産率は3.7%(27例中1例)と低かった。 
 
結論:これらの結果は、L-PDTがCINに対する安全かつ非常に効果的な非切除治療であり、妊孕性温存に寄与する可能性があることを示唆している。しかしながら、従来の円錐切除術およびレーザー蒸散術に対する潜在的な利点については、比較研究で確認する必要がある。 
 
(共同研究機関:東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座) 
 
詳細は、下記PDFをご覧ください。 

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