杏雲堂病院からのお知らせ

内科 赤坂医師らの論文が、国際誌Kidney Medicineに採択されました
当院内科センターでは、ライソゾーム病の診療にも力を入れています。ライソゾーム病のひとつであるファブリー病に関する研究論文が、国際誌 Kidney Medicine(米国腎臓財団 National Kidney Foundation)に採択されました。ファブリー病の多彩な症状を引き起こす、スフィンゴ糖脂質の一種であるグロボトリアオシルセラミド(Gb3)の病的意義について議論されています。
【論文タイトル】
A Rare Case of Fabry Disease Combined With Idiopathic Multicentric Castleman Disease and Membranous Nephropathy
(ファブリー病に特発性多中心性キャッスルマン病および膜性腎症を合併した稀な症例)
【概要】
ファブリー病は、α-ガラクトシダーゼAという酵素の活性が低下することによって引き起こされる稀なX連鎖性疾患であり、現在日本には1200人程度の患者がいると推定されています。若年女性の診断は非常に困難ですが、本症例は17歳の女性が発端者として見つかった、非常に貴重な症例となります。診断に至る経緯として、膜性腎症によって引き起こされたネフローゼ症候群が受診の契機となりました。さらに、併存する症状、血液検査、腎臓とリンパ節生検などから、2つの指定難病であるファブリー病とともに、キャッスルマン病を併存していることが分かりました。本症例がキャッスルマン病の好発年齢から大きく外れていることから、ファブリー病の多彩な症状を引き起こすGb3が、ファブリー病とキャッスルマン病とを発症させたカギである可能性と考え、Gb3の病的意義を炎症の誘発、また発がん性という観点から議論しています。
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