診療科・部門

婦人科

婦人科について

女性の腫瘍に関連する専門医療領域で、良性および悪性の疾患を診療対象とし、高度な技術と幅広い診療経験に基づいて、患者さんの立場に立った高品質な医療を提供することを目指しています。

患者さんと相談しながら最適な治療計画を策定し、検査結果に応じて必要な場合には、傷跡が小さく体に与える影響が少ない内視鏡手術(腹腔鏡下手術など)を積極的に採用し、入院期間の短縮を目指しています。

さらに、子宮頸部上皮内腫瘍に対しては、妊娠可能性を最大限に保持するためにPDT(光線力学療法)を実施しています。

女性医師4名を含む、計6名の婦人科医師でチーム医療を行っています。

このように、婦人科は女性の健康を維持し、疾患を治療するための包括的な医療ケアを提供する専門領域です。

主な対象疾患

良性疾患

子宮頸管ポリープ
(しきゅうけいかんぽりーぷ)

不正出血など

子宮内膜ポリープ
(しきゅうないまくぽりーぷ)

不正出血、過多月経、過長月経など

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)

過多月経、頻尿など

子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)

過多月経、排便時痛、性交時痛など

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)

お腹が張って苦しい、腰痛など

子宮脱・腟脱(しきゅうだつ・ちつだつ)

尿がでにくい、陰部の違和感

婦人科感染症(ふじんかかんせんしょう)

下腹部痛、おりものがきたない、発熱など

・・・などの診断および治療

悪性疾患

子宮頸部異形成
(しきゅうけいぶいけいせい)

子宮頸がんの前段階

子宮頸がん(しきゅうけいがん)

不正出血、性行為の際の出血、下腹部の痛み

子宮体がん(しきゅうたいがん)

不正出血(特に閉経後または更年期)

卵巣がん・卵管がん
(らんそうがん・らんかんがん)

初期は無症状、進行すると下腹部のしこり、食欲の低下、頻尿、便秘、足のむくみなど

・・・などの診断および治療

その他の疾患

月経困難症(げっけい こんなんしょう)

月経期間中に月経に随伴しておこる病的症状下腹部痛、腰痛、食欲不振、いらいらなど

月経前症候群
(げっけいぜん しょうこうぐん:PMS)

月経前3~10日に出現する精神的あるいは身体的症状で月経初来とともに減退ないし消失する。
情緒不安定、いらいら、腹痛、頭痛など

月経前不快気分症候群
(げっけいぜん ふかいきぶんしょうこうぐん:PMDD)

月経前ごとに日常生活に支障をきたす精神症状を主体とした症状を呈する。
集中力の困難、うつ病、不安、悲しみ、絶望感、怒りやイライラ、無気力、通常の活動への興味の喪失、食物渇望、不眠症や過眠症など

異常子宮出血
(いじょう しきゅうしゅっけつ)

原発性無月経:15歳まで、または乳房発育開始後3年までに初潮が初来しない 
続発性無月経:90日以上月経がない 
希発月経:38日以上の月経周期(月経回数が年9回未満) 
頻発月経:24日未満での月経周期 
過長月経:8日以上の出血の持続 
過多月経:生活の質を阻害するほどナプキンやタンポンが濡れる

更年期障害(こうねんきしょうがい)

ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、不眠など 

・・・などの診断および治療

診療内容

外来

当院の外来は、6名の常勤医師と1名の非常勤医師(女性医師)から成り立っており、幅広い疾患に対応しています。 
上記に挙げられた疾患については、どの医師でも診療が可能です。  
待ち時間を短縮するため、初診と再診の両方について予約制を採用していますが、予約のない患者さんも予約診療の合間で随時診察させていただきます。 
HPVワクチン、低用量ピル、ミレーナ(IUS: 子宮内黄体ホルモン放出システム)も取り扱っています。 

手術

当院では、良性および悪性疾患ともに対応しています。 
患者さんのQOL(生活の質)に配慮し、術後の身体的負担が少なく、通常の日常生活に早く戻れる内視鏡手術(腹腔鏡下手術)を積極的に行っています。 

1.腹腔鏡下手術

子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など良性疾患を中心に悪性疾患においても適応を検討した上で行っています。  
腹腔鏡下手術の具体的な手術方法は、お腹に3~4か所の小さな穴を開けて、腹腔鏡と手術用器具を挿入し、腹腔鏡下での癒着剥離術、腹腔鏡下内膜症病巣除去術、腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術、腹腔鏡下子宮筋腫核出術、または腹腔鏡下膣式子宮全摘出術などを行います。 

2.RRSO(リスク低減卵管卵巣摘出術)

遺伝子診療科と連携し、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)で卵巣がん・卵管がんのリスクが高い女性に、がんを発症する前に両側の卵管と卵巣を予防的に摘出する、リスク低減卵管卵巣摘出術(risk reducing salpingo-oophorectomy:RRSO)を行っています。

その他

悪性疾患に対しては、腫瘍内科や放射線科と連携し、がん薬物療法や放射線療法も行っています。

PDT(光線力学療法)

子宮頸部異形成に対して、従来の円錐切除術や蒸散法に加えて、PDT(光力学療法)を積極的に導入しています。 
この治療法は、当院が国内で最初に導入したものです。 
PDTは、特定の薬剤を静脈注射した後に、レーザー光線を病変部に照射してがん細胞を破壊する治療法です。  
PDTは出血や強い痛みが伴わず、麻酔は必要ありません。 
一方で、従来の円錐切除術では子宮頸部の一部が切除され、子宮頸管の短縮や頸管粘液の減少が起こるため、妊娠後に早産のリスクが高まることがあります。 
しかし、PDTは低出力のレーザーを使用し、光化学反応を通じてがん細胞を選択的に破壊するため、子宮頸部の形態と機能を最適に維持しつつ、妊娠と出産を望む患者さんに適しています。 
現在、PDTを希望する患者さんの中には、20代と30代のシングルの女性が増えています。 

専門外来

PDT外来

子宮頸部異形成に対する従来の円錐切除術は、早産のリスクが高まり、子宮頸管の狭窄や子宮口の癒着を引き起こすことがあります。
一方、PDTは子宮頸部の形態と機能を最も良く温存できる子宮温存治療法であり、妊娠や出産を希望する患者さんにお勧めしています。
PDT外来では、PDTに関する詳細な説明を行い、治療の日程を設定していきます。

主な診療内容

子宮頸部病変に対するPDT

診療日時

毎週水曜日(初診のみ)木曜日、金曜日

担当医師

馬屋原 健司

更年期外来

更年期外来では、各年代の女性における健康問題の特殊性を考慮し、局所的な健康問題から全身的な健康に関する問題までを総合的に評価し、精神的な健康と身体的な健康の両面を含む、女性の生涯にわたる疾患予防と健康増進を支援します。

主な診療内容

月経異常・障害(月経不順、生理痛、月経前緊張症など)、不妊症、子宮・卵巣の疾患(子宮内膜症、子宮筋腫、子宮がん、卵巣腫瘍・がん)、乳房の疾患、更年期の健康問題(更年期障害、肥満、脂質異常症、骨粗鬆症、うつなど)、生活習慣病、メタボリックシンドローム、ホルモン補充療法、食事・栄養指導、カウンセリング 
※必要に応じて、各専門医と協力して診療に当たります。

診療日時

毎週火曜日 9:00~15:00(予約制)

担当医師

廣瀬 明日香

診療実績

治療数
2019年度
  2020年度
2021年度
婦人科手術件数
474例
396例
417例
腹腔鏡手術件数
153例
143例
157例
良性腫瘍:手術件数
306例
279例
281例
悪性腫瘍:手術件数 
(境界病変を含む)
168例
117例
136例
PDT治療症例数
40例
39例
40例

医師紹介

婦人科部長、レディースセンター長、医学博士

馬屋原 健司   うまやはら けんじ

専門

婦人科領域全般、婦人科腫瘍 

資格等

日本産婦人科学会認定 専門医 
日本婦人科腫瘍学会認定 専門医・指導医 
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 

主な経歴

山口大学医学部卒業後、杏雲堂病院、 
カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校への留学後、 
再度杏雲堂病院、がん研有明病院等を経て 
杏雲堂病院婦人科科長に 
2022年から現在の杏雲堂病院婦人科部長

婦人科科長、医学博士

松岡 和子   まつおか かずこ

専門

婦人科領域全般、婦人科腫瘍 

資格等

日本産婦人科学会認定 専門医・指導医 
日本婦人科腫瘍学会認定 専門医・指導医 
日本臨床細胞学会 専門医 
日本産婦人科内視鏡学会 腹腔鏡技術認定医 
日本内視鏡外科学会認定 腹腔鏡技術認定医 
日本医師会認定産業医 

主な経歴

大阪大学附属病院 、大阪府立成人病センター、倉敷成人病センター 
がん研有明病院、兵庫県立がんセンターなどを経て 
2021年から現在の杏雲堂病院婦人科

医長

二宮 委美 にのみや ともみ

専門

婦人科

資格等

日本産科婦人科内視鏡学会 技術認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医
日本がん治療学会 認定医
日本産科婦人科学会 専門医
日本婦人科腫瘍学会 専門医
日本緩和医療学会教育セミナー終了
女性のヘルスケアアドバイザー養成プログラム終了 

医員

雨田 恵 あめだ けい

専門

婦人科

資格等

日本産科婦人科内視鏡学会 認定医
日本産科婦人科学会 専門医
がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会終了
器質性月経困難症に対する適正なホルモン療法等に関わる研修終了

医員

平田 桃

専門

婦人科

資格等

日本産科婦人科学会産婦人科 専門医

医員

武田 修治 たけだ しゅうじ

専門

婦人科

病院顧問、医学博士

坂本 優   さかもと まさる

専門

 婦人科領域全般、婦人科腫瘍、PDT 

資格等

日本産婦人科学会認定 専門医・指導医 
 日本婦人科腫瘍学会認定 専門医・指導医 
 日本産婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定 
 日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定医 
 日本レーザー医学会認定 専門医・指導医 
 東京慈恵会医科大学産婦人科教室客員教授 
 日本医師会認定産業医 
 日本婦人科がん分子標的研究会 理事長 

出身医局

東京慈恵会医科大学 産婦人科教室 

主な経歴

東京医科大学医学部卒業後、杏雲堂病院婦人科へ、 
その後、米国ローレンス大学リバーモア国立研究所、カリフォルニア大学サンフランシスコ校を経て杏雲堂病院婦人科に 
2023年から杏雲堂病院院長 

婦人科顧問

田中 忠夫

専門

婦人科腫瘍学、生殖免疫学

資格等

日本産科婦人科学会産婦人科専門医

主な経歴

東京慈恵会医科大学医学部卒
東京慈恵会医科大学名誉教授

非常勤医員

廣瀬 明日香   ひろせ あすか

交通アクセス
外来予約

外来予約センター

03-3292-2058(直通)
受付時間

月~金 9時~17時
第3土   9時~12時