放射線科では、CTやMRIなどの各種画像診断機器を活用して、高度で先進的な検査と診断を行い、他の診療科の幅広いニーズに対応しています。さらに、がんや良性疾患に対する放射線治療を根治的から緩和的まで幅広く提供し、院内だけでなく、周辺の病院、診療所、健診センターなどからの画像検査と放射線治療の依頼にも対応しています。放射線治療に関しては、慶応義塾大学病院放射線科および東京慈恵会医科大学付属病院放射線科と連携しています。
放射線治療は、手術や抗がん剤治療と並ぶがん治療の重要な手段の一つです。当院では、リニアックを用いた外部照射による放射線治療を行っており、放射線治療専門医と医学物理士が連携して、最適な治療計画を立てています。X線や電子線を使用し、治療中は痛みを感じません。外部照射では一回の放射線線量は少量ですが、毎日繰り返すことで副作用を軽減し、治療効果を高めます。通常、治療は月曜から金曜の5日間連続で行い、2~6週間続けます。治療は外来で行え、1回あたり約10分程度で終わります。また、交通の便が良いため、患者さんは通院治療をしながら日常生活を維持でき、多くの患者さんから感謝の声をいただいております。
当院の特徴として、他の臨床各科との緊密な連携が取れており、根治治療から緩和ケアまで、専門医による細やかな放射線治療計画を患者さんに提供できることが挙げられます。
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脳腫瘍、肺がん、食道がん、乳がん、直腸がん、子宮頸癌など。また、これらのがんが転移した病巣(骨、脳、肺、肝臓など)にも適用されます。放射線治療は、生活の質(QOL)の向上に寄与する場合も多く、痛みの軽減、出血の止め方、狭窄(きょうさく)の解消などに役立ちます。緩和的治療の一環として、患者さんの具体的な状況に合わせて治療計画を立てます。お気軽にご相談ください。
高精度放射線治療装置 Elekta Synergy Platform
この装置は、ビームを正確に照射でき、迅速で高精度な放射線治療を可能にします。さらに、高精度なビーム照射と患者の正確な位置決めにより、臨床効率を向上させ、患者の負担を軽減できます。
他院からの患者様ご紹介は、地域連携課へご連絡いただきますよう宜しくお願いします。
一般撮影装置が診断部門で2台、健診部門で1台稼動しています。2019年度からは、FPD(フラットパネルディテクタ)搭載の立位台を導入し、放射線被ばくを低減しながら、より高精細な画像を院内の診療科の医師に提供しています。
また、マンモグラフィーについては、最新の機器を使用し、痛みの少ない3D画像を用いた高精度な解析を行っています。外来と健診の両方で、女性スタッフのみが対応しており、患者さんが安心して検査を受けることができます。
透視装置は、診断部門で2台、健診部門で1台稼動しています。診断部門では、FPD(フラットパネルディテクタ)搭載の透視装置を使用し、放射線被ばくを低減しながら、肝胆膵領域の検査としてTAE(肝動脈塞栓療法)、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)、PTGBD(経皮経肝胆嚢ドレナージ)など、またUAE(子宮動脈塞栓治療)やカテーテル治療など、さまざまな検査および治療を行っています。
健診部門では、主に胃のバリウム検査を中心に提供しており、これらの検査においても高い品質と安全性を追求しています。
CT装置は、診断部門で80列CTが1台、治療部門で16列CTが1台稼動しています。当院では年間4000件以上の検査を行い、心臓の冠動脈CT、大腸CT検査(CTC:CTコロノグラフィー)、TBLB(経気管支肺生検)などの特殊検査にも対応しています。また、DECT(デュアルエナジーCT)などの最先端アプリケーションを搭載した機器を使用しており、物質分別や少量の造影剤を使用した検査にも対応しています。検査時間は通常、約5~15分程度です。
キャノンメディカル社製の1.5T(テスラ)MRI装置を使用しています。
MRI検査は、放射線を使用しないため、磁気と電波を利用して検査を行います。これにより、放射線被ばくの心配がなく、さまざまな性質を持つ画像を撮影できます。
検査時間は通常、30分から1時間程度です。また、病体の形状や広がりをより詳細に観察するために、造影剤を使用することがあります。
MRI検査に際して注意が必要です。MRIは強力な磁場の中での検査ですので、金属類(例: ペースメーカー、人工内耳、ウィッグなど)を持ち込むことは禁止されています。また、湿布、アートメイク、刺青(タトゥー)などが発熱の可能性を持つ場合がありますので、スタッフが事前に確認させていただきます。少しでもご不明点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
GE社製の骨密度測定装置PRODIGYを使用して骨密度検査を行っています。この装置は、骨の強度の重要な要因である骨量を測定することで、骨粗鬆症の診断や骨折の危険性の評価が可能です。測定にはDEXA法(デュアルエネルギーX線吸収法)を使用します。
現在、腰椎だけでなく、骨折リスクの高い大腿骨頸部の測定も行うことができます。検査終了後、装置は自動的に検査結果を計算し、高精度かつ迅速な解析を提供します。
検査名 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
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マンモグラフィ | 1,885件 | 1,828件 | 1,616件 | 1,724件 | 1,957件 |
CT検査 | 4,261件 | 4,590件 | 4,335件 | 4,634件 | 4,722件 |
MRI検査 | 1,622件 | 1,610件 | 1,691件 | 2,044件 | 2,376件 |
骨密度検査 | 564件 | 901件 | 1,054件 | 1,351件 | 1,533件 |
血管撮影 (肝動脈塞栓術・動注等) |
218件 | 115件 | 68件 | 61件 | 21件 |
放射線治療 | 1,296件 | 1,545件 | 1,401件 | 1,596件 | 1,920件 |
科名 | 時 間 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 (午前のみ) |
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放射線科 | 午 前 |
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午 後 |
- | 福田 一郎 | 茂松 直之 | - | 大橋 俊夫 |